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歯は年齢とともに悪くなるもの? [最適最善歯科治療]

ここで言う「年齢とともに悪くなるもの」とは、耳が遠くなるように、目が衰えるように、(もちろんこれだって個人差がある)歯も老化現象として悪くなるのかということである。

統計に基づく検証のため、まずは平成17年度歯科疾患実態調査結果をお知らせする。

1、20歯以上の歯を有する者の割合は40歳から44歳で98%、60歳から64歳で70.3%、80歳から84歳で21.1%であった。

2、1人平均現在歯数は40歳から44歳で約27歯、60歳から64歳で約24歯、80歳から84歳で約9歯(8.87歯)であった。

以上のことから考えればやはり、歯というものは年齢とともに自然と無くなっていくものであるのか?なにをしても防ぎようがないものなのか?確かに統計上の数字としてはそう読み取れる。

しかし、同じ17年度歯科疾患実態調査結果から年次推移という方向から見てみると

1、80歳から84歳で20歯以上の歯を有する者の割合は平成5年は11.7%、平成11年は13%、平成17年は21.1%で初めて20%を超えた。

2、80歳から84歳で1人平均現在歯数は平成5年は約6歯、平成11年は8歯、平成17年は約9歯であった。残存歯数は増加している。

本当に老化現象だけにより歯が悪くなるとしたらこの年次推移はどう理解すればいいだろう。歯が悪くなることが老化現象としてDNAに組み込まれているとしたなら、12年の間に20歯以上の歯を有する者の割合が倍近くまで増えるだろうか?ここにもうひとつ興味深いデータがある。

1、歯みがき状況で、年次推移でみると時々みがく者と1日1回みがく者は、減っていき、1日2回、1日3回みがく者は増えている。また1日2回みがく者の割合が一番多く、49.4%であった。(みがかない者は変わらずいる)

      以上の資料 厚生労働省「平成17年歯科疾患実態調査結果の概要についてより

ただ単に「みがくようになったから歯を失うことが減った」と結びつけることは早計かもしれないが、確かにひとつの要因になっているように思われる。

ある環境によって歯が残りやすくなるのであるなら、それは老化現象ではない。歯は決して年齢とともに悪くなるのではない。ほかの原因があって歯は悪くなるのである。

一人の患者さんのデンタルエージの経過のグラフ。 (「デンタルエージとは」はこちら)

 

臨床上、悪化は確かに食い止められることを体験する。

歯は年齢に関係なく、生涯お口の中にあって当然なのです。

健康できれいなお口は年齢だからとあきらめることではなくいつまでもを維持することは決して不可能なことではないのです。

次回「最適最善な治療とは」を予定しております。

 

 

 


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